レバレッジETF(ブル型)とインバースETF(べア型)は、実際にどのような運用をしているかをまとめました。

先物を使って運用しています

レバレッジETF(ブル型)やインバースETF(べア型)は、先物を使って運用を行っています。先物取引は証拠金取引であり、各ETFの純資産額以上の額の先物を買い建てたり売り建てることができます。
 ・レバレッジETF(ブル型)は純資産額の2倍の先物買いポジションを建てる
 ・インバースETF(ベア型)は純資産相当額の先物売りポジションを建てる
 ・ダブルインバースETF(ベア2倍型)は純資産額の2倍の先物売りポジションを建てる

レバレッジETFであれば、現物株を純資産額の2倍分買えばいいのではという考え方もあると思いますが、規制によりETFは借入をして株を買うことができないため、これは実行できません。

市場の値動き、ETFの設定・解約、先物のロールに応じて先物を取引します

レバレッジETFやインバースETFの先物取引は、①日々の市場の値動きに応じたリバランス取引、②設定・解約に応じた取引、③先物が満期になった際に次の限月の先物に乗り換えるロール取引の3パターンがあります。
①リバランス取引と②設定・解約に応じた取引は概ね毎日実施しています。
③ロール取引は先物の満期日ごと、日経平均先物であれば3ヶ月ごとに実施しています。

以下でそれぞれの取引について説明します。

五月丸:

先物取引はリバランス取引と、設定・解約に応じた取引の2パターンが主。先物が満期になるとロール取引も必要。

先物の値動きに応じてリバランス取引が発生

レバレッジETFは、純資産額の2倍の先物を保有して運用を行っています。

例えば、純資産額が100億円の場合、先物を想定元本で200億円分買い建てています。
先物価格が前日比で1%上昇した場合、レバレッジETFは2倍のレバレッジをかけているので2%上昇し、純資産額は102億円になります。


  当日の純資産額 前日の純資産額 当日の利益*  
  102億円 100億円 2億円  
*200億円相当の先物価格が1%上昇するので、200億円の1%で2億円。

200億円買い建てた先物の価格が1%上昇するので、先物の買い建て額は202億円相当になっています。
当日の純資産額は前述のとおり102億円です。純資産額の2倍は204億円なので、レバレッジを2倍にするには204億円の先物を買い建てておく必要があります。
そのため、2億円(=204億-202億)相当の先物を追加で買い建てる必要があります。これがレバレッジETFのリバランス取引と呼ばれるものです。

インバースETFやダブルインバースETFでも同様のリバランス取引が発生します。
少し簡略化した説明になりますが、先物価格(≒市場)が上昇すれば先物を買い、先物価格(≒市場)が下落すれば先物を売る取引をすることに概ねなります。

五月丸:

リバランス取引は市場が上昇すれば先物を買い、市場が下落すれば先物を売る取引です。

ETFの設定・解約に応じた先物取引

レバレッジETFやインバースETFの先物の売買は、リバランス取引だけではありません。それ以上に大きな影響を及ぼすことが多いのが設定・解約に伴う先物取引です。

例えば、レバレッジETFに10億円の設定があった場合、その2倍の20億円相当の先物を新たに買い建てます。
逆に10億円の解約があった場合、その2倍の20億円相当の先物を売却します。

レバレッジETFやインバースETFの設定・解約の頻度は高く、また金額が大きいことも多いため、設定・解約の影響は大きいです。

ロール取引

先物には満期があるため、満期前に次の限月の先物に乗り換えないと投資を継続することができません。
例えば、7月に日経平均先物に投資するとします。取引の中心となる直近の限月の先物は9月中に満期を迎えます。先物が満期を迎えてしまうと、その先物を取引できなくなってしまいます。 そこで、満期前に次の限月の先物(12月中に満期が来る先物)に乗り換える取引(既存の先物を売却して、次の限月の先物を買い建て)を行います。これをロール取引といいます。

実際の先物取引については次回のコラムで掲載します。


実際の先物取引については次のレバレッジ・インバース(ブル・ベア)ETFの先物取引の実態をご参照ください。

日経平均 1579 日経平均ブル2倍ETF
1360 日経平均ベア2倍ETF
TOPIX 1568 TOPIXブル2倍ETF
1356 TOPIXベア2倍ETF