東証マザーズETFとは
※本コラムは2023年11月6日以前に書かれたものです。
東証マザーズ指数は2023年11月6日付で東証グロース市場250指数に名称変更しました。それに伴い、同じく2023年11月6日付で、東証マザーズ指数先物は東証グロース市場250指数先物、東証マザーズETFは東証グロース250ETFに名称変更しました。
新 | 旧 | |
ファンドの名称 | 東証グロース250ETF | 東証マザーズETF |
対象指数の名称 | 東証グロース市場250指数 | 東証マザーズ指数 |
東証グロース250ETFについて詳しくは商品ページをご覧ください。
東証マザーズETF(2516)は主にグロース市場に上場する銘柄で構成される東証マザーズ指数への連動を目指すETFです。
グロース市場に投資ができるため、日本の新興企業の成長にまとめて投資することができます。
東証マザーズETF(証券コード:2516)
東証マザーズETF(2516)は、東証マザーズ指数の値動きへの連動を目指す、日本初のETFです。
2018年2月1日に東京証券取引所に上場しました。
東証マザーズ指数は、主にグロース市場に上場する銘柄で構成される指数です。計算方法は浮動株調整後の時価総額加重平均です。
グロース市場は東証が運営する高い成長可能性を有する企業向けの株式市場で、新興企業が多数上場しています。
東証マザーズETFを保有すると、グロース市場に投資するのと同じ経済効果があり、日本の新興企業の成長にまとめて投資することができます。
東証マザーズETFは貸借銘柄に選定され、信用取引も可能です。よって、レバレッジをかけた取引や、ショートすることもできます。
東証マザーズ指数の歴史
東証マザーズ指数の計算が開始されたのは、2003年9月16日からです。
期間:2003/9/12-2022/03/15 注:日経平均は2003年9月12日を1000として指数化
出所:東京証券取引所
2004年7月に一旦ピークを付け、再度2006年1月に再度ピークを付けます。
その後、当時の新興企業の牽引役だったライブドアが、東京地検特捜部の強制捜査を受け、東証マザーズ指数が大きく下落しました。一般に、ライブドアショックと呼ばれる事象です。
ライブドアショックの影響で、指数値はピークの1/10まで下落しました。
2012年末から始まったアベノミクスにより、東証マザーズ指数は再び上昇を始めました。
指数値は大きく上昇したものの、2003年の指数算出開始時点を上回ったり下回ったりを繰り返し、過去のピークにはまだまだ及ばない水準です。2020年にコロナで下落した後、テクノロジー株が牽引し大きく上昇しましたが、2020年末から再び大きく下げています。
2003年9月時点と比べると、東証マザーズ指数は日経平均の上昇に追いついておりません。
出世銘柄
証券コード | 会社名 | 上場時価総額 | 現在の時価総額 | 上場日 | 市場変更日 | |
1 | 2413 | エムスリー | 36,380 | 5,724,329 | 2004年9月 | 2007年3月 |
2 | 3064 | MonotaRO | 16,100 | 1,408,539 | 2006年12月 | 2009年12月 |
3 | 2127 | 日本M&Aセンター | 16,215 | 1,120,251 | 2006年10月 | 2007年12月 |
4 | 4751 | サイバーエージェント | 67,890 | 864,757 | 2000年3月 | 2014年9月 |
5 | 3092 | ZOZO | 19,958 | 805,600 | 2007年12月 | 2012年2月 |
6 | 2432 | ディー・エヌ・エー | 32,602 | 247,921 | 2005年2月 | 2007年12月 |
7 | 3668 | コロプラ | 23,676 | 118,590 | 2012年12月 | 2014年4月 |
8 | 2931 | ユーグレナ | 4,514 | 74,243 | 2012年12月 | 2014年12月 |
9 | 2193 | クックパッド | 12,445 | 33,517 | 2009年7月 | 2011年12月 | (注)単位:百万円、現在の時価総額は2020/12/7時点 出所:東京証券取引所 |
エムスリー、MonotaROといった時価総額が1兆円を超える、日本を代表する企業も以前は東証マザーズ指数に組み入れられていました。
今後も、東証マザーズ指数に組み入れられている銘柄から時価総額1兆円を超えるような企業が誕生する可能性は十分あると考えられます。
なお、東証マザーズ指数の上位構成銘柄(2022年8月31日時点)は以下の通りです。
No. | 銘柄コード | 銘柄名 | 銘柄比率 |
1 | 4565 | そーせいグループ | 3.96% |
2 | 4194 | ビジョナル | 3.74% |
3 | 4478 | フリー | 2.82% |
4 | 2160 | ジーエヌアイグループ | 2.47% |
5 | 7342 | ウェルスナビ | 2.34% |
6 | 4180 | Appier Group | 2.27% |
7 | 4480 | メドレー | 2.08% |
8 | 4563 | アンジェス | 1.89% |
9 | 4485 | JTOWER | 1.88% |
10 | 7779 | CYBERDYNE | 1.50% |
11 | 4592 | サンバイオ | 1.43% |
12 | 7157 | ライフネット生命保険 | 1.38% |
13 | 2150 | ケアネット | 1.26% |
14 | 3491 | GAtechnologies[ジーエーテクノロジース] | 1.12% |
15 | 3993 | PKSHA Technology | 1.05% |
16 | 6027 | 弁護士ドットコム | 0.95% |
17 | 3479 | ティーケーピー | 0.95% |
18 | 4582 | シンバイオ製薬 | 0.93% |
19 | 4599 | ステムリム | 0.92% |
20 | 9552 | M&A総合研究所 | 0.91% |
出所:JPX総研 東証マザーズ指数の上位構成銘柄(2022年8月31日時点時点) |
*1:時価総額と構成比率は2022年8月31日時点のもの
*2:構成比率は浮動株調整が行われるため時価総額の構成比と乖離があります。
東証マザーズETFを開発できた理由
これまで信用リスクのあるETNでは東証マザーズ指数に連動する商品はありましたが、東証マザーズ指数のETFは上場していませんでした。
今回、東証マザーズETFを作ることができた理由は、東証マザーズ指数先物の活用にあります。
東証マザーズ指数には流動性の低い銘柄が多く組み入れられており、貸株も流通が少ないため、現物株だけを使ったETFを作ることは困難でした。
2016年7月に東証マザーズ指数先物が上場し、徐々に先物の流動性が増えてきました。
この先物を活用することで、東証マザーズETFを開発することができました。
当社が運用する東証マザーズ指数に連動する関連のETFは下記のとおりです。
1563 | 東証グロース・コアETF |
2516 | 東証グロース250ETF |
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